病気に備える

歩けば歩くほど安くなる保険って?

あるく保険のイメージ

8000歩歩けば、2年後にキャッシュバックが受けられる医療保険

「健康に自信があるなら、保険料をキャッシュバックします、保険料を割り引きします」こういった健康増進を売りにする保険商品が次々と発売されています。
その代表が、東京海上日動あんしん生命保険の新医療総合保険(基本保障・無解約返戻金型)健康増進特約付加「あるく保険」です。

この商品、毎日の平均歩数が8000歩に到達したら、その分保険料を割り引くという画期的な保険。
「お客様自身の健康増進や生活習慣の改善への取り組みをサポートすることにより、お客様を生活習慣病などの重篤な疾病から未然にお守りする」ことを趣旨として、NTTドコモと商品を共同開発。被保険者が所有しているスマートフォンに同社の専用アプリをダウンロードしてもらい、契約成立後にウエアラブル端末を貸し出すというもの。専用アプリの利用はdアカウントによる認証で管理されます。

同社から送ったウエアラブル端末とダウンロードした専用アプリを接続することで日々の歩数が計測できます。ちょっとしたフィンテック商品ともいえるかもしれません。

「たくさん歩いた人に、キャッシュバック」の仕組み

具体的には、端末で1日あたりの平均歩数を計測。8000歩以上となる計測単位期間(6カ月)の数に応じて、健康増進還付金を支払うというもの。2年間を6カ月ごとの4計測単位期間に分けて計測。2年後に計測結果にもとづき、健康増進還付金(健康増進還付金学÷4×(1日あたりの平均歩数が8000歩以上となった計測単位期間の数)が支払われます。2年ごとに還付金計算がされるので、目標達成を4回すれば、満額の健康還付金が支給されます。

あるく保険のイメージ

日本人の平均歩数を基準とすると、男性はプラス約230歩、女性はプラス約1230歩で平均8000歩を達成できるという。通勤電車を1駅分歩く、エスカレーターに乗らずに階段を昇る。ちょっとした生活習慣が保険料キャッシュバックに結びつくなら、モチベーションもアップしますね。

健康年齢を計測して、保険料を割安に

実年齢ではなく、健康年齢に応じて保険料が設定される保険もあります。ネオファースト生命「ネオde健康エール」(無解約返戻金型特定生活習慣病入院一時給付保険)です。

同社の定める健康年齢とは、健康状態を年齢で表したもの。健康データや診療報酬明細書(レセプト)等のビッグデータを使用し、個々人の健康診断結果等によって将来の疾病の発生率等を分析することで、その人の健康状態を年齢として示すものです。

具体的には、体格(BMI)、血圧、尿検査、血液検査の結果などから健康年齢を導き出す。健康年齢には上限や下限が設定されているが、上限がプラス5歳なのに対し、下限は18歳となっています。

ネオde健康エールの健康項目の図

たとえば、実年齢が40歳の場合、実年齢と健康年齢が同じ40歳だったら保険料は月額1782円だが、健康年齢35歳と5歳若かったら保険料は1514円と約260円安くなるが、健康年齢45歳と5歳年取った判断だと、保険料2162円と約380円高くなる。日ごろからの健康増進活動がそのまま保険料に反映される仕組みになっています。

最初の加入のときに、健康年齢が高くとも、判定日が3年ごとにあるので、加入後に健康増進を頑張れば、保険料が安くなるリベンジの可能性もあります。

どちらの保険もキーワードは「健康増進」。健康に注意している人なら、当然、歩くというもっとも基本的な運動は心がけて進めているだろうし、当然、BMIや血圧といった数値もよいはず、ということでしょう。

今まで「非喫煙者割引」といった保険料割引の仕組みは開発されていたが、この2社はさらにその先を行く保険料設定&サービスとなっています。
健康に自信のある人なら、こうした仕組みを利用することで、今まで加入している保険より割安な保険料で加入できることも増えるでしょう。