知っておきたいお金の話

いま注目のiDeCo、保険会社から入るメリットはどこにあるの?

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2017年1月に60歳未満の人はほぼ利用できるように制度改正があった個人型確定拠出年金()。改正を機に、生命保険会社各社も次々とこの分野に参入しています。
昨年来iDeCoの加入者は増え続けており、加入総数は2017年12月現在で約74万5000人。2016年12月時点の約30万6000人から約2.5倍も増加しています。ただし、iDeCo口座は1人1口座しか開設できません。今後も大きな伸びしろのあるこの分野で生保各社は、何を強みに顧客獲得をしていくのか、口座管理手数料を無料にしていたり、付加サービスが充実している生保会社を中心にサービスを見てみました。

日本生命:潤沢な福利厚生サービスを提供。インデックスファンドも強み

日本生命は2016年12月から新プランの取り扱いを開始。手数料の引き下げや、コスト競争力のあるインデックスファンドの取り揃え、福利厚生サービスの提供などで、差別化を図っています。

取扱商品の内訳は元本確保型2本、元本変動型(投資信託)18本となっている。商品ラインナップの特徴として、良質の超低コストインデックスファンドの多さが挙げられる。そもそもニッセイインデックスシリーズの確定拠出年金専用ファンドは、コストの低さと運用実績の高さで、証券・銀行各社がラインナップとして導入している商品だ。それらを余すところなくラインナップしており、個人投資家にとっては魅力だろう。さらに、DCニッセイ安定収益追求ファンド(愛称:みらいのミカタ)のような長期的にも安定した運用ができる上級商品も取り揃えており、長年の年金運用の実力をみせつける形となっています。

さらに口座管理手数料は通常313円と設定しているが、現在キャンペーンを実施しており、2018年4月まで無料となっている。また、付加サービスとして旅行・宿泊やエンターテイメント、ショッピング等を優待価格で利用できる加入者向けの専用サービスを導入しており、福利厚生サービスが充実しているのも他社にはないポイントとなっています。

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第一生命:保険のプロから受けられる健康サポートが魅力!

第一生命も2017年1月1日から、新プラン「第一生命の個人型Vプランα」の取り扱いを開始。口座管理料の一部無料化、国内外の株式・債券・REITの各カテゴリーやバランス型などを取りそろえた充実ラインナップを展開。さらに、健康・医療・介護に関する無料電話相談サービスの提供もスタートしています。

取扱商品の内訳は、元本確保型1本、元本変動型(投資信託)23本の計24本のラインナップとなっている。商品ラインナップの特徴としては、まず合計24本の商品を取り揃え、豊富かつ多様な内容が特徴といえるだろう。特にバランス型投信に関しては8本と豊富な取り揃えが魅力。リスク・コントロール型の「投資ソムリエ」シリーズ、DIAMのライフサイクル・ファンド、DIAMの8資産バランスファンドと、選択肢が幅広い。さらに初心者向けには、アセットマネジメントOneの「たわらノーロード」シリーズに代表される低コストのインデックスファンドも取り揃えています。

口座管理手数料は資産残高150万円未満の場合は315円かかるが150万円以上の場合は無料となり、この点は競争力が高いといえる。また付加サービスでは、「第一生命けんこうサポートデスク」があり、加入者に医療・介護等に関する電話相談を無料で提供する。生命保険会社の強みを発揮できるサービスといえるでしょう。

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損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント:充実したサポート体制でいつでも相談できる!

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントと損保ジャパン日本興亜DC証券は、2016年12月12日から新たににiDeCo分野に参入した。運営管理機関は損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントだが、通常は外注することの多いコールセンター、webサービス、記録関連業務をグループ会社である損保ジャパン日本興亜DC証券に委託。コールセンターやwebでの管理がワンストップできるところに最大の強みを持っています。

取扱商品の内訳は元本確保型1本、元本変動型19本となっている。商品ラインナップの特徴として、「ハッピーエイジング・ファンド」が挙げられる。この商品は、それぞれの投資家のリスク許容度に応じて、リスクを抑えて収益の安定性に重きを置く商品からリスクをとって積極的に運用する商品まで5つのリスク・リターン特性の商品で構成されており、かつバランス型ファンドのため、初心者でも商品の選択がしやすいことが魅力です。

口座管理手数料は通常月324円だが、資産残高が100万円以上、月額掛け金が2万円以上、などの条件を満たせば無料となります。また、サービスにおいて充実したサポート体制を誇り、インターネットとコールセンターで情報提供や加入後の各種変更手続きをサポートします。インターネットサービスやコールセンターでは、運用商品の案内から実際の取引まで、電話の転送やID・パスワードの再入力をすることなく対応してくれるので、加入後のトラブルにも安心です。

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東京海上日動火災保険:優れたサービスによる加入取扱件数トップの実績!

2002年1月からiDeCoの取り扱いをしており、2017年3月末累計で加入者20万件を誇るこの分野の老舗。2017年1月から商品ラインナップも強化し、サービス提供に臨んでいます。

取扱商品の内訳は、元本確保型1本、元本変動型19本の計20本を取り揃える。商品ラインナップの特徴として、長年の年金運用に定評のある東京海上アセット・マネジメントのインデックスファンドを余すことなくラインナップ。さらに、バランス型では、リスク回避に向けたリスクコントロール型を採用し、安定運用重視の顧客の需要を叶える形になっている。また、元本確保型においてもマイナス金利に伴い積立傷害保険からiDeCo用の銀行預金へと移行するなど時代に合わせた商品づくりも特徴的だ。口座管理手数料は月額313円かかります。

その他サービスでは、iDeCoでは業界トップ水準の加入者にサービスを提供している実績があり、コールセンターの対応には定評がある。また、加入者向けに年中無休の無料医療相談サービス「メディカルアシスト」を提供。救急専門医による医療相談など、緊急時にも役立つ便利なサービスとなっています。さらに、車の購入を検討する場合に、401車種以上の自動車を対象に、全国の信頼できる自動車販売店を紹介するサービスも提供しています。

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保険会社ならではの充実したサポートを上手に活用しよう!

このように、保険会社を選ぶ上で、投資信託などの年金運用のプロによって作られた商品ラインナップや医療相談や福利厚生など保険会社ならではのサービスをうけられることが魅力であることがわかります。生命保険という商品を提供する一方で、年金や生命保険の長期運用を長く手掛けてきた点もiDeCoでは強みとなっています。

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